黒猫ミステリー賞 Kuroneko Mystery Award

お知らせ

黒猫ミステリー賞 シンボルマーク

2023/04/10

第1回「黒猫ミステリー賞」最終選考結果発表/第2回募集について

第1回「黒猫ミステリー賞」最終選考が終了しました。

 

 

◆作品概要
数学科に通う大学生の神前裕人(かんざきひろと)は、新入生歓迎会の帰り道、ひょんなことから殺人事件の現場に遭遇。被疑者として警察署に連れていかれることとなる。一旦は拘束を解かれるも、嫌疑をかけられたままの状態に不安を感じた裕人は、捜査一課の宗方藤治(むなかたとうじ)の促しに応じる形で、自身が通う大学の古びた会館に足を運ぶことに。怪異研究会のサークル部屋で、ソファに寝ていた哲学科の水無月透華(みなづきとうか)との出会いを果たした裕人の日常は、その日を境に一変。透華に振り回されながら、さまざまな事件の現場に足を踏み入れていくことに……。
怪異の仕業とも取れる犯罪行為を、古代ギリシャに端を発するさまざまな「思考実験」を元に考察。答えを導き出していく新感覚ミステリー。

 

◆総評
2021年の新設から約2年。準備期間、応募期間、審査期間を経て、ようやく受賞作を発表する日を迎えることができました。
応募総数は462点。ジャンルや設定にとらわれない「広義のミステリー小説を」と掲げた本賞には、フーダニット、ホワイダニットといった王道ものから、倒叙ミステリー、医療ミステリー、イヤミスまで、陽春にふさわしく、まさに百花繚乱、色とりどりの作品群が届きました。
今回一番多かった応募者層は30代ですが、10代から80代までの幅広い世代の方が、それぞれ個性のある「暗闇の中で光るストーリー」を送ってくださり、事務局一同、鼓動を高鳴らせながら一作品一作品を味わわせていただきました。
さて、記念すべき第1回の受賞作に輝いたのは、佐月実さんの「ミナヅキトウカの思考実験」です。
本作の書き手は24歳で主人公は大学生。会話運びは軽妙ながらも、推理シーンは極めて重厚で本格的。そこはかとなく漂う「怪異」の存在に翻弄されながらも、古典的な思考実験を元に仮説の真偽を検証していく主人公の気迫……その様が真に迫り、審査員を圧倒しました。

 

受賞のコメントなど、詳細は今月下旬に追って発表いたします。

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また、今月下旬より第2回「黒猫ミステリー賞」作品募集を開始いたします。
詳細は次回のお知らせをお待ちください。

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